2008年、108トンの象牙が競売にかけられ日本、中国に輸入されました。
このニュースは、日本国民の多くが記憶に残っていると思います。
各国に輸入された象牙の内訳は、51トン(南アフリカ)、43トン(ボツワナ)、9トン(ナミビア)、3トン(ジンバブエ)です。
これらは、在庫として各国が保有していたもので、日本、中国に対して「合法的」に輸出されたものです。
しかしながら、これらの殆どは、それぞれの国で象が密猟に遭い捕られたものを国が保有していたものです。
つまり、これらの象牙は「違法」に捕られたものです。
これらが日本に輸入されると政府が発行する合法シールが貼られ、合法なものとして国内で流通し印鑑や装飾品に姿を変ます。
それを我々国民は何の考えもなく、そんなことも知らされず購入しているのです。
なぜならそれは、合法的に輸入されたものであり、また国民の伝統として使われているものだからです。
ところで、象牙はどのように捕られるか、皆さんはご存知でしょうか。
象牙は、生きた象を押さえつけて捕られるわけではありません。
私たちが日常的に使っている歯を考えてください。
歯は生きた人間から麻酔もせずに抜くことは苦痛が伴う為、困難です。
当然、麻酔などの処置をしてから抜きます。
密猟者は象を眠らせる麻酔を持っていないし、麻酔を使って、ゆっくり効くのを待つという事をません。
だから、銃で殺して顔の一部ごとチェーンソーで切ってその牙を持ってゆくのです。
これが我々が印鑑や装飾品という形で加担している象牙密猟の現実です。
象は今も毎日密猟され、我々の「伝統」を満たす為に殺されています。
Author:NGO-LIA
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